企業訪問をさせていただいた。(STK製作所)

平成20年10月25日、日創研静岡経緯絵研究会会員企業で、成長発展委員会のメンバーである細谷つよしさんが代表者をつとめる株式会社STK製作所を委員会メンバーで会社訪問した。

参加メンバーは、下の写真の前嶋委員長、石原さん、塩川さん、萩原さん、吉野さん、鈴木丈規さん、鈴木勝博さんに写真撮影して載っていない安池と訪問を迎えていただいた、細谷さんである。

株式会社STK製作所は昭和43年に設立された会社で業務内容は、汎用旋盤、汎用フライス盤、NC旋盤、NCフライス、マシニングセンタ、ワイヤー放電加工機などの設備を有し、主にステンレス加工を中心に、アルミ、鉄などの切削加工を得意としており、治工具も製作している。試作や多品種小ロットも受注している。

製品としては、ソースマヨネーズ、化粧品、ペットボトルなどの充填機等の産業機械部品が主流となっている。 
社員さんから、業務内容の説明があった。日頃から、使い慣れた機械であり、隅々まで熟知されており、活き活きとした説明があった。

工場内は、非常に整理整頓がなされており、機械に取り付ける部品等が棚や収納箇所にきれいになれらべられており、見ていて気持ちよかった。

機械を購入するにも非常に高額なものであり、取り付ける部品等も1つなくなっても細かな加工をしようとするとその重要性が高く、必然的にきれいに片付けないとならないのであろうか、それにしてもごみも落ちておらず、素晴らしい。






女性の社員さんからの説明もあった。細谷つよし社長を中心にチームワーク良く、職場が動いている感じが伝わってくる。

お忙しい中、私たちが訪問する時間に一生懸命に対応してくださった。

細谷つよしさんは私たちの静岡経営研究会の中でも特に勉強熱心な方で、(みんな勉強熱心ですが・・・特に)その社長のまじめな地道な姿勢に、社員さんたちに伝わっているのであろうか。

やはり、社長が連れてきたお客さんに対して親切丁寧に対応してくれる社員さんのいる会社は社長と社員さんの信頼関係がどのようなものかがお客さんには伝わってくるものだ。

社員さんは私たちに、一生懸命自分達のお仕事を説明してくれた。

話を聞いていると、非常に高度な加工をしていることが分かる。職人さんや匠の世界だと感じた。

入社してからの経験にあわせて、難しい機械を任せられるようになるが、修行の期間も長いのは、熟練するのにやはり年月がかかるということがよく分かった。

そして、コンピューターに任せれば出来る仕事も、最終的には、長年の経験を手が覚えていたり、感覚を知っていないと出来ない作業もあるという。

人材育成も長い目で見て本人の腕が上がるよう、指導されており、コンピューターがなければ何も出来ない社員さんにはしたくないとの話があった。

工場長からの説明には、長年技術大国日本を支えてきた現場に居た人が自信を持って語る説明に、我々は真剣に話をうかがった。

この会社には工場長さんの底力があり、これからも現役で元気で頑張っていただきたいと社外の人間であるが感じた。

若い社員さんにもきっと、丁寧に且つ厳しくご指導なさっているのであろう。

いくら厳しくても愛情があればそれが伝わり、人は育つのである。若い社員さんが、活き活きと働いているのはこの工場長のお力が大きいと感じた。

 

会員メンバーがこの機械はどうやって使うのですか?と聞くと実際に動かして私たちに実演してくださった。

非常に高精度の機械を使い、3次元のX軸・Y軸・Z軸を削った数値が数字でデジタル表示されるが、試作品や、1品ものの依頼であったりする場合は、最終的には、職人さんとしての手作業に頼る部分も在り、熟練が要求される仕事になってくるという。







もう一人女性社員さんから、受注してからの仕事の流れやタスク管理、スケジュール管理、原価管理などの、ここ数年来社長としても、力を入れて取り組んできた仕事のシステムについての説明があり、非常に勉強になった。

前回、システムイン吉野さんを訪問した際に吉野社長からいただいた日時決算のシートを試行錯誤でここ数ヶ月使用しだしたという。

社員さんに損益分岐点や、今日一日の収益感覚を養って欲しいという経営者としての考えだろう。

職人さんの世界にこれを持ち込むのは社長と社員さんの信頼関係が出来ていないとならないと思うが、細谷社長は会社の将来の成長発展のためには、職人さんにもコスト意識をしっかり持ってもらいたいと思っていることであろう。

ちなみに株式会社STK製作所の社名の意味であるが、Sはスピード、Tはテクニック、Kはカインド、したがって、お仕事(納期)をすばやく、技術面も高度の技術を提供し、親切であるという会社のあるべき姿を社名にしているわけである。

会社の経営理念は「私たちは自分の能力を最大限に発揮して、短納期、確かな技術、親切さを極めて、お客様に安心、信頼されるスペシャル・ワン企業を目指し繁栄し続けます。」である。

我々は当社を訪問し、経営理念を社員さんが実践している企業であると感じて帰ってきた。